KATOの「出桁造りの商店」と実際の出桁造りの商店を比べてみましょう。
以前の記事では、言葉が足りず建築になじみのない方には分かりづらかったかも知れません。 一枚目の写真は、関東地方によく見られる出桁造りの軒裏です。 2階の軒裏で、写真左上部から右方向へ外壁の外側に角材が架かってますね。 これが「出桁」です。間口方向の横架材を「桁」、奥行き方向の横架材を「梁」と称します。 この出桁は外壁から直角に910mm間隔に飛び出した「腕木」に支持されてます。 出桁の上に垂木(たるき)を架けて重い瓦屋根を支えてます。 腕木、出桁や垂木の小口(こぐち)に薄緑色の銅板加工のキャップを嵌めてますが これは小口から雨水や湿気が入り木材を腐食させるのを防ぐためです。 銅板は新築当時は銅色(カッパーブラウン)をしていますが、年数がたつと表面に緑青がでて 自然と薄緑色に変化してきます。現在は薬品で短時間に緑青をださせています。 この建物はどことなくKATOの「出桁造りの商店1」に似てませんか。 2枚目の写真はKATOの「出桁造りの商店」の軒裏ですが 上の写真と見比べると「出桁」がモールドされてませんね。 「腕木」はモールドされてますが、角度が水平ではなく屋根勾配と同じです。 1:150のスケールでは難しいのかもしれませんね。
by nanbu-sl
| 2005-06-04 09:23
| 建物探訪
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